介護施設で問題となっているのが、利用者の転倒事故である。転倒事故を防ぐことは簡単なことではないが、少しでも事故が起こらないように対策を練ることが大切だ。
介護施設で転倒事故を防止するには、利用者を急かさない、薬の服用について記録を取る、筋力を鍛えるための運動をする、転倒しないように環境を整えることが必要である。高齢者は以前より筋力が低下しているため、転倒しやすくなっている。また、転倒防止には利用者の筋力アップも欠かせない。利用者の状態を見ながら、立ったまま膝を曲げたり伸ばしたりする運動や、太ももを片方ずつあげる運動をすると良い。
環境作りには、階段など転倒しやすい箇所に手すりをつけることや、足元が暗いところにライトを設置することが有効だ。他にも、つまずきやすいマットやカーペットを外すこともおすすめといえる。
他にも、転落事故を防止するための仕組みを作ることも重要である。具体的には、安全点検、介助方法の見直し、対応マニュアルを徹底すると良い。安全点検とは、介護で使う用具や建物が安全に使用できるか確認することである。介助方法の見直しをする時は、利用者が普段している動作に合わせて介助できるようにすることが望ましいだろう。
利用者の動作を理解し、施設の安全性を高めることで、転倒事故を少しでも防止できる。普段から職員同士でコミュニケーションを取り、介護施設全体で転倒事故を防止する体制を築いておくことが求められる。