介護施設では、どんなに気をつけても職員が目を離している時間が発生するため、転倒事故が起こる可能性がある。事故が起こった時は、冷静に状況を判断し適切に行動することを心がけることが望ましい。
介護施設で転倒事故が起こった時にまずやるべきことは、利用者の安全確保である。声をかけ意識があるかどうかや、怪我がないかどうか確認することが望ましい。この時、バイタルサインも確認しておくと良いだろう。次に、応援要請や救急車を呼ぶために連絡するのが妥当である。色々気になることがあっても、何よりも利用者の身の安全を確保することを一番に考えるべきである。
利用者家族への対応は、謝罪、転倒事故についての説明、賠償の3つだ。法的責任に関係なく速やかに謝罪することが重要である。なぜ転倒事故が起こったのか、今後どう対応するのかについても説明が必要である。場合によっては賠償が必要なことを念頭に置いておく。
介護施設内の同僚への対応は、事故の報告、介護施設内への周知、事故を起こさないように対策を考えることなどが必要である。まずは、責任者へ報告し事故報告書を作成する。次に、作成した報告書を自治体に提出する。事務的な手続きが終わり次第、再発防止の方法を職員全員で検討することも重要だ。
転倒事故が起こった時に適切な対応ができることも大事である。しかし、転倒事故が起こらない方が良いのは言うまでもないことだ。転倒事故が発生しないように予防することが何よりも必要なことなのだ。